ポールトーマスアンダーソンはなぜ天才って言われるの?新作「リコリスピザ」の日本公開決定したけど、日本人差別の表現があるって本当?

2022年7月にポールトーマスアンダーソン監督の新作「リコリスピザ」が公開されます。2021年11月に全米で公開されると、本年度の第94回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞にノミネートされるなど注目の作品になっています!

なぜポールトーマスアンダーソン監督が天才と称されるのか?世界中のファンが待ち侘びていた新作「リコリスピザ」ってどんな映画?

ポール・トーマス・アンダーソン監督って?

ポール・トーマス・アンダーソン (Paul Thomas Anderson)

誕生日:1970年6月26日

出身地:アメリカ合衆国/カルフォルニア州/スタジオ・シティ(ロサンゼルス)

ポール・トーマス・アンダーソンは9人兄弟姉妹の7番目として生まれました。当時ショービジネスの中心であったロスのスタジオ・シティで幼少期を過ごす。

彼の父親のアーニー・アンダーソンは有名な司会者で、小さな頃から父親の影響も大きく、エンターティーメントと深い関わりのある幼少期だったようです。父親とは仲が良く、12歳の時にビデオカメラを買ってもらうなどして、クリエイティブな才能をどんどん磨いていったようですね。

アンダーソンは高校生の時に、偉大なポルノスターであったダークディグラーのドキュメンタリー映画「ダーク・ディグラー物語」(1988)という初の自主短編映画を撮影しています。これは後に、彼の知名度を一気に上げた映画「ブギー・ナイツ」の元ネタだったようですね!この映画ではアカデミー脚本賞にもノミネートされ、高い評価を獲得して活躍の場をどんどん広げていくようになります。

やはり業種に関わらず、小さな時から親の影響を受けている人が比較的多いような気がします。スポーツ選手も父親がゴルフ、テニスが好きで子供に教えていた。芸能世界の親を見て、自分も自然と芸能の世界へ入っていく、医者の息子は医者など。才能という遺伝的なものもあるとは思うんですが、環境によって後天的に養われる感性やスキルも大きいですよね。

ポールトーマスアンダーソンはなぜ天才と言われるの?

アンダーソンはニューヨーク大学映画学科に入学したが2日で退学している。デビッド・マメット(アメリカの脚本家・演出家・映画監督・劇作家)【関連作品/評決(1983) /アンタッチャブル(1987) /ハンニバル(2001)】の脚本の一部を自分の脚本として提出したところ、C+の判定だったので退学したというのは有名な話。判断が早いですねー!成功者は判断が早い!その資質が出てます。笑

その後はテレビ番組の制作アシスタントなどを経て、短編映画の制作を始めるようになるそうです。1992年に製作した短編映画「シガレッツ&コーヒー」がサンダンス映画祭(インディペンド映画を対象としたアメリカ合衆国の映画祭)で注目を浴びてハリウッド進出をするようになる。

26歳の時に初監督作品「ハードエイト」でデビュー、そして2作目の「ブギーナイツ」ではアカデミー賞3部門でノミネートされ、脚本賞を受賞しています!2作目でアカデミー賞ってそれは凄いですね!賞を取らない名作もいっぱいありますが、いわゆる一つの基準として評価されたという結果にはなっていますね。天才と言われる彼ですから、ここからの快進撃がまた半端ない!

次の3作目のトムクルーズを起用した「マグノリア」ではベルリン映画祭の金熊賞(作品賞)を取り、更にアカデミー賞では自分の脚本賞を含め、3部門でノミネート!30歳手前でこの業績は凄いですね。快進撃は止まりません!

次の4作目「パンチドランク・ラブ」カンヌ映画祭の監督賞

5作目「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」でベルリン映画祭の銀熊賞(監督賞)

6作目「ザ・マスター」ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞

これでポールトーマスアンダーソン監督は世界三大映画祭の監督賞を制覇したことになります。

作る作品全てが注目の的となっていった訳ですね!まさに稀有な経歴を持つ天才。賞を取るごとにそのプレッシャーなどや葛藤なども生まれるとは思うんですが、それをいともせず、どんどん自分の作りたい作品を作り、それがまた更に評価されるといったようです。きっと、この監督の媚びていない作風も人を惹きつけるんでしょうね。「マグノリア」を見てカエルが空から降ってきた時とかは、???でしたけどねー笑

新作「リコリス・ピザ」ってどんな映画?

ではそんなポールトーマスアンダーソン監督の待望の新作がこの夏に日本公開が決まりました!

【作品名】リコリス・ビザ (2022/7/1) 公開予定

【キャスト】アラナ・ハイム/クーパー・ホフマン/ショーン・ペン/トム・ウェイツ/ブラドリー・クーパー/ベニー・サフディ

【あらすじ】

1970年のロサンゼルス、サンフェルナンド・バレーを舞台にして、実際の出来事を背景に男子高校生のゲイリー(クーパー・ホフマン)と10歳年上の女性アラナ(アラム・ハイム)の初恋物語。

題名のリコリス・ビザ (原題:Licorice Pizza)ってビザ屋さん?って思ったんですが、笑

これは当時カリフォルニア州南部でにあったレコードチェーンの名前からきているそうです。

日本人差別の内容があるって本当?

画中の米国人男性が、日本人女性の喋る日本語訛りのある英語を笑いにするシーンがあるそうです。それを米NBCニュースで「日本人への人種差別が行われている」と一般観客や映画評論家から批判が殺到していると報道されたそうです。

それに対してアンダーソン監督は

「2021年の目線で時代映画を伝えるのは間違っていると思う」

「その時代に素直になるしかない。ちなみに、私の義母は日本人で、義母に向かって日本語訛りの英語を話す人はしょっちゅういた。本人たちも無意識でやっていたんだと思う」

とニューヨークタイムズの取材に反論している。

確かに1970年と2022年とではかなり時代が変化している。パワハラはモラハラ、セクハラと言った主張も当時は今よりももっと曖昧であったと思う。それをひっくるめて70年代の物語を表現していることをわかって欲しかったのかもしれないですよね。

天才ポール・トーマス・アンダーソンが手がける恋物語、是非楽しんで下さい!

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